その昔、30メートルの牛の怪獣を投げ飛ばした
ウルトラマンのような神様がおられた。
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moo研究室 歴史班 |
実在した人物か、否か、いまだに謎のベールに覆われている神功皇后にまつわる伝説は西日本の各地に数多く伝えられています。神功皇后はどんな方かというと、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう・在位192〜200年)の皇后様。仲哀天皇はあの日本武尊(やまとたけるのみこと、にっぽんぶそん じゃないですよ)の第二子です。私の知っている方がやっとでてきました、そうヤマトタケル。猿之助さんのスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」、1994年高嶋政伸さん主演の東宝映画「ヤマトタケル」で皆さんもすっかりおなじみのはず(?)。失礼をかえりみず平たく言うと、「神功皇后はヤマトタケルの息子の嫁」と言うわけです。
さて、話がすっかりそれてしまいましたが、神功皇后と牛窓の地名の由来に関する有力な伝説はつぎのようなものがあります。
【神功皇后縁起絵巻】 羽曳野市誉田(こんだ)八幡宮所蔵
皇后備後の泊まりに着かせたまう時、長十丈ばかりなる牛、沖のほうより出来て、乗らせたまいつる御船を損ぜんとす、その時この老翁、かの牛の二つの角を取りて、海中へ投げ入れつ、しかるにこの牛、海中にて島となりて今にあり。よってこの所をば「牛まど」と言いて、文字には「牛(転)まろばし」と書きたり、・・・
古文が苦手だった私が言うのも何ですが、長(たけ)10丈といったら1丈が約3メートルだから、10丈は30メートル。そんな巨大な牛の怪獣の角をムンズとばかり引っつかんで海中へ放り投げるとは、驚きですね。さすがは住吉明神さまの超能力といったところでしょうか。
投げ飛ばされた牛の胴体が、前島。首は黄島。尾が青島になったと伝えられてます。確かに黄島は角(つの)のような出っ張りが2箇所あって牛の頭のようでもあるし、青島は細長くて尻尾のようです。妙に納得したくなります。ぜひ牛窓へ起こしになって現物をご覧下さいね。
これに似たような伝説は、【備前国風土記逸文】【本朝神社考】などにも記述があります。
牛の怪獣といえば、あのウルトラマンA(エース)は昔、牛神超獣カウラと戦いました。それも岡山県で。⇒詳しくはコチラ
写真/著作権などの問題もありただ今準備中。
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