平成9年(1997年)7月から10月にかけて
旧牛窓町役場を中心に牛窓でロケがおこなわれた。
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moo研究室 芸術班 |
【ストーリー】
瀬戸内の小さな港町に、やたら肝臓病と診断するので「カンゾー先生」と呼ばれる開業医、赤城風雨(柄本明)がいた。いつの日か肝臓病の病原菌を突き止め、病に苦しむ人々を救いたいという執念のもと、日夜往診のために町中を走る、走る、走る。そんな彼のもとに幼くして両親を失い、幼い弟妹を養うために売春まがいのことをしているソノ子(麻生久美子)が見習看護婦として来ることになる。
ある日、重傷を負ったオランダ人捕虜脱走兵ピート(ジャック・ガンブラン)が転がり込んで来た。官憲からかくまい、必死に治療するカンゾー先生。やがて、快復したピートの助けをかり、肝臓病の病原菌究明のための顕微鏡の改良に成功し、研究に没頭しはじめた赤城だったが・・・・
助演に、料亭の女将(松坂慶子)、生臭坊主(唐十郎)、モルヒネ中毒の外科医(世良公則)。音楽は山下洋輔。原作は坂口安吾の「肝臓先生」。
1998年今村プロダクション/東映/東北新社/角川書店
【当時のロケの様子】(広報うしまど平成9年9月号より)
現在、バス停「牛窓」付近から関町クラブ(旧牛窓町役場)までの一帯は制作スタッフのてにより、昭和20年代風に様変わりしています。俳優の世良さんが「バス停を降りたところから今村組がはじまっている」というように、コンクリートの塀は板張りの塀で覆い隠され、警鐘台や電柱は色が塗り替えられています。ガードレールは撤去され、防空壕や防火水槽などが新しく作られています。
診療所となるクラブ(旧牛窓町役場)は外壁をペパーミントグリーンからブルーに塗り替えての撮影。内部は1階に診察室、検査室、茶の間と台所、2階に病室が設けられています。特に診察室は古い肺結核の模型図や畳式木製ベッドなどが置かれ、当時の雰囲気をだしています。
また、東町には松坂慶子さんが女将に扮する「料亭紫雲閣」のセットも組まれています。ここの調理場は牛窓の古い旅館を参考にしていて、撮影で使う大きな脚付きまな板や調理道具も借りてきているそうです。
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←「カンゾー先生」のロケを記念して街角に昔の看板を集めています。
【メモ】
ロケのスタッフは総勢70名。町内の民宿に合宿(?)体制で4ヶ月滞在されました。近所のラーメン屋さんにはサインが今も飾ってあります。探してみてね。
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【木造船街角展示館(東町)】
現在ではFRPなどの新素材製の船に押されて数も少なくなってしまいましたが、牛窓ではかつて、多くの優秀な木造船が建造されていました。「牛窓造り」とまで言われた木造船の造船技術を後世に伝えようと、平成13年、町が3隻建造しました。その木造船を展示しています。その奥にはカンゾー先生の撮影に使用されたセットも展示されています。松坂慶子さんが女将だった「料亭紫雲閣」でしょうか。
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